2019年に開催した各種講座の受講生の皆さんによって作成された「上田市家族のお出かけマップ」。
おかげさまで上田市周辺に最終的に7000部を配布し、「元気づくり支援金」を利用した優良事業として長野県知事賞を頂くことができました。(→詳しくはこちらをご覧ください)
各方面から高い評価を頂いたことにより、今回は第二弾を開催する運びとなりました。
今年は「お出かけハンドブック」として掲載対象を上田市中心部から上田市周辺まで拡大。
講座の数も大幅に増やし2019年度と同様に講座を通してハンドブックの制作を行っていく予定です。
前半の5月~7月まで行われる講座は
・ライティング講座(紙媒体向け)
・写真講座
の3つ。
5月22日は「みんなで「編集」について知ろう! 学ぼう!」講座が上田市のプラザ・ゆうで行われ、7名の方にご参加頂きました(1名は欠席)。
部屋の換気や、お互いの距離をとるなど新型コロナ対策にも配慮しながらの開催となりました。
普段なかなかお目にかかることのできない編集のお仕事の内容を教えて頂いたり、受講者の皆さんもグループで紙面作りに挑戦したりするなど、充実した講座となりました。
編集ってどんなお仕事?何をするの?
講師は編集室いとぐちの山口美緒先生。
受講者の皆さんの自己紹介から始まりました。
受講者は「子供のお出かけマップの制作をしたい」「友達のサイトを作るお手伝いをしたい」など、明確な目的を持った方が多く、皆さんの今回の講座への意欲的な姿が印象的でした。
講義は前半と後半に分けられ、前半は先生のお仕事の内容についてお聞きしました。
編集のお仕事はドラマや漫画で目にする機会はあるけれど、実際何をするのか、どんなスキルが求められているのかはあまり知られていません。
先生によると大まかに5つの段階に分けられるとのことでした。
1.情報を集める
本当に必要な情報を余すことなく集める。誰よりもその分野に詳しくなる意気込みが大事。
2.情報を整理する
集めた情報を取捨選択する。重要度の高さに応じて順序をつける。
台割(進行管理のための表)を考える。
3.ページ構成を考える
文字、写真、図表など、より効果的な見せ方を考える。
ラフ(設計図のようなもの)を書く。発想力や斬新さ、デザイン性が求められる。
4.手配する
企画内容をもとに、ライター・カメラマン・イラストレーター・デザイナー・印刷会社などへ発注を行う。
取材先へのアポイントメントをとる。スケジュール管理もを行う。
事務処理能力・コミュニケーション能力が必要。
5.構成する
写真の選択・原稿チェックを行い、入稿する。
最後に校正を行い、印刷原稿の完成!
このように、編集とは出版物の最初から最後まで関わるまとめの役割であるというとても重要なお仕事だということがわかりました。
また、これらのことから発想力やデザイン力、コミュニケーション能力などさまざまなスキルが求められる高度な職業であることが伺えます。
編集作業を体験してみよう!
後半は実践編です。編集のお仕事を実際に体験してみました。
今回行ったのは「アイディア出し」「ラフ案を書く」の二つ。
「ファミリー向けの地域のお出かけブックを全4ページで作る」と仮定し、松本市チーム、佐久・小諸市チーム、上田市チーム1、そしておやこさんぽスタッフで構成された上田市チーム2に分かれて作業をスタートしました。
まずは「アイデア出し」から
ファミリーにおすすめなお店・公園・スポットなど思いついた場所などをなんでも各自ふせんに書き出し、お出かけブックに掲載したいものをピックアップします。
途中でチームのメンバー同士でふせんを見せあい、それらを参考にしてさらに思いつく場所はないか、絞り尽くされるまでアイデアを出しあいました。
各チームのテーブルはふせんでいっぱい!
先生によると、この「絞り尽くされるまでアイデアを出す」というのが非常に大事なのだそう。後から思いついても追加ができないので、ここでなるべくアイデアをひねり出しておいた方がよいとのことでした。
次はこれらの情報をもとにページ構成やラフ案を考えていきます。
「ラフ案を書く」に挑戦
集まった情報をカテゴリ別に分けながら、お出かけブックの方向性を決めていきます。同時に必要な情報の取捨選択も行います。
おやこさんぽチーム(上田市チーム2)はみんなで出し合った情報を「地域ごとに分ける」か、それとも「食事や公園、温泉などテーマ別に分ける」か迷いましたが、お出かけした時に見やすいように「地域ごとに分ける」ことにしました。
すると、上田市の市街地だけでなく上田市の郊外や周辺の情報も多いことがわかりました。
そこで今回は「上田市周辺の日帰り旅行気分で行けるスポットの紹介」をテーマとし、上田市街地の情報は(もったいないのですが・・)今回はバッサリ除外することにしました。
この作業で企画のテーマが明確になり、方向性を確認することができました。
このテーマをもとに、次は実際に紙面上のレイアウトを考えます。
1ページ目はテーマにする地域の地図、2ページ目にはその中で一番おすすめしたい地域(今回は別所地域)、3,4ページにはその他の地域を掲載することにしました。
上田市チーム2はここでタイムアップ。
最後にこのラフ案をグループごとに紹介しあいました。
各チームのテーマは以下のように
松本チーム 「雨の日でもお出かけできるスポットの紹介」
佐久チーム 「子連れでも食事を楽しめる場所(昼・夜に分ける)や無料で楽しめる公園・有料で楽しめるスポット」
上田チーム1 「QRコードを使ったおさんぽ感覚で楽しめる市街地マップ作成」
と、同じ作業をしたのにこんなにもテーマが異なり、皆さんの豊かな発想力を感じました。
同じ上田地域を対象にしても、上田チーム1と2で全く違う切り口だったのも興味深いポイントでした。
編集とは誌面に関わる全てのお仕事をまとめなければならないこと、たくさんあるアイデアの中から情報を取捨選択しなければならないことなど、さまざまなスキルが要求される難易度の高いお仕事であると同時に、とてもやりがいのある職業でもあることを今回の講座を通じて学ぶことができました。
6月3日からはライティング講座が始まります!
2019年度に引き続き、講師に信濃毎日新聞の植田典子先生をお迎えしてライティングの基礎を教えて頂く予定です。
ライティング講座の詳細は下記リンクからご覧になれます。
ご興味のある方はぜひご参加くださいね!
https://shinshu-oyako.com/course-workshop-2021/
記事を書いた人
佐久市出身、上田市在住。自然をこよなく愛する長女(小1)とおっとり癒し系の次女(1歳)、年の差姉妹の育児中です。
日々の忙しさの中でも子供と楽しめるちょっとした時間があれば幸せ。
暖かい時期はお花スポットをめぐり、冬は一緒にクッキーやパンを焼いたりして信州の子育てを楽しんでいます。
Marie