2019年11月14日・21日(木)信州おやこさんぽ主催講座「lllustratorと仲良くなろう講座(第3・4・5・6回/全6回)」を、上田市技術センターにて開催しました。
講師は初回に引き続き 現在フリーランスのグラフィックデザイナーとして活動しており、信州おやこさんぽ デザイン担当でもある北平恵己 が担当しました。
ホームワークの発表とフィードバック
両日とも始めはホームワークの作品の発表を行いました。
14日のお題は「課題で出された絵に配色をしてみる」
作品にテーマを決めて制作された方もいてクオリティの高さを感じました。
21日のお題は「テキストをカスタマイズしてみよう」(決算大セール・ナチュラルで丁寧な生活・カワイイしぐさにメロメロ /全3種類)
受講者のみなさん、お題の文に対してそれぞれの感覚を lllustrator の様々なツールを使用して表現されていました。
第3回 文字をカスタマイズしてみよう
テキスト・フォントについて
テキスト はレイアウトを構成する上でとても重要な要素の一つで、情報を伝えるという役割だけでなく、デザインの印象を左右する表現においてとても大事な要素。
フォント について
- テキストを表現する手段の総称
- 日本語、欧文などなど言語によって種類も様々
- 見出し、本文、キャプチャなどなど、用途によって使い分けをしたりすることが多い
- フォントをたくさん使い過ぎると煩雑な印象になる
- フォントにはファミリーの概念がある(フォントは同じでも太い細いなど)
フォントの王道・明朝体とゴシック体
明朝体は 筆文字をベースに作ってあり、文字にリズムがあるので長文に使われたりすることが多く、ゴシック体は 力強いコピーに使われる事があります。
良く使うパネルの使い方
良く使用するパネルの使い方を、実際のワークを交えて教えていただきました。
- テキスト調整パネルについて
- エリア文字の作り方
- アピアランスを使用したポイント文字(袋文字)の作り方
- スポイトツールについて
入稿時や出力の前に必要な事
入稿時 文字はテキスト属性(打ち直し可能)ですが、アウトラインという処理を施すと、オブジェクト属性(打ち直し不可)へと変化します。
PCによって動作環境は異なるため、外部で印刷などお願いする際は、見た目を保持するためにテキストをアウトライン化してデータを渡す(入稿する)ケースが多いそうです。
出力前 には念入りな文字確認を行いましょう。
- 1日置いて見てみる
- 他の人に見てもらう
- プリントアウトして見る
また、支給された原稿で変だな?という部分があったら勝手に直すのではなく、必ず執筆者に確認を取りましょう。
第4回 画像の扱いについて知ろう
画像と解像度
画像はドットの集合体でできています。
解像度が高いほど、ドットが細かく鮮明な画像(データ:重)
解像度が低いほど、ドットが荒くぼけた画像(データ:軽)
一般的に印刷では350dpi以上、Webは72dpiが基準解像度となる場合が多い。
画像の種類について
- 画像にも保存形式(拡張子)があります
- jpg(一般的な画像保存形式)
- png(Webなどで用いられ、透過が使える)
- psd(Photoshopで制作、保存後の可変が楽)
※マップ制作ではpsd形式を使用予定
画像の種類とカラーモードについて
- jpgやpng→RGBの場合が多い(Web表示向き)
- psd→RGB、CMYKどちらでも(編集時や印刷向き)
※印刷に使用する画像には特に気をつけましょう。画像の拡張子の混在やカラーモードの混在は事故の元。制作の段階から仕様を整えておくことが重要
lllustratorに画像を配置してみよう
- リンクパネルについて
- トリミングについて(マスクの効果)
ワーク:好きな形にマスクをかけていろいろな見え方を試してみよう
- 適切なトリミングとは
写真のトリミング次第(どこを切り取るか)で、見える背景が変わってくるため、訴えたい内容によって変えていくことが大切。
- マスク後の細かい画像サイズ調整
- 画像使用時の確認事項のポイント
外部へ印刷などお願いする場合、画像を拡大縮小後はリンクパネルから情報を確認(特にPPIの数値、拡大・縮小が100%以上だと注意)
第5回 リクエストと補足いろいろ
文字のアウトラインのかけ方
入稿の際など、文字の形を変えずにデータを渡したい時に使います。
テキスト風のオブジェクトの作り方
オブジェクトを簡単に手書き風の表現にする方法として、ブラシの使い方。
シンボル変更方法
良く使用する効果を登録し、作業の効率化を図る方法。
第6回 MAP店舗紹介を制作してみよう
テンプレートを使用してのMAPの店舗紹介制作
「上田市街地ファミリー向けおでかけマップ」の各店舗の素材となる、紹介パーツをIllustratorのテンプレートに当てはめて制作していきます。
(テンプレートに貼付ける紹介文と写真はライティング講座受講者さんの作品です)
自分が作った作品が印刷されて、人の目に触れることはとても嬉しいことですよね。
マップは2020年2月に発行予定です。お楽しみに!
マップ制作については詳しくはこちら⇒ https://shinshu-oyako.com/2019/08/09/work-2019/
毎回大変意欲的に講義やワークに取り組み、全6回の講座を通して、lllustrator と大分仲良くなれた受講者の皆さん。家庭や職場などで技術やセンスを磨いて、今後に繋げていっていただければ大変嬉しく思います。ご受講くださった受講者の皆様ありがとうございました!今後のご活躍をお祈り申し上げます。
そして全6回を通してlllustratorの操作だけでなく、デザインに対しての感覚や捉え方などを実践に沿った内容で、基礎から楽しく、優しく教えてくださった恵己さん、解りやすい講義をありがとうございました!
北平恵己Web page → https://stella-dw.com/
長野市若穂保科在住。人生の目標はワクワクしながら暮らすこと!夜、子供とおつまみを取り合いながら飲むビールを楽しみに生きてます!